Obstetrics

妊娠中の栄養バランスのとれた食事を

赤ちゃんは、発育に必要な栄養をすべて胎盤を通して母体からとります。妊娠中の栄養は、胎児の正常な発育と母体の健康維持のために重要です。

妊娠中の食事の基本

  • 規則正しい食生活にしましょう。
  • 貧血の予防のために鉄分・タンパク質や、不足しがちなカルシウムをとりましょう。
  • 特定の食品に偏らないように注意し、栄養バランスのとれた食事にしましょう。
  • 妊娠高血圧症候群の予防のためにうす味にし、塩分を控えましょう。
  • 太りすぎないように注意しましょう。
  • 消化のよいものをとりましょう。(便秘・下痢になりやすいものは避けましょう)

貧血を防ごう

妊婦の10人のうち3人に貧血がみられます。妊娠中は鉄分が胎児に移行するため、鉄欠乏性貧血にかかりやすくなります。
貧血になると、

  • 陣痛が弱くなる
  • 出産時に大量の出血を起こしやすい
  • 産後の回復が遅れる
  • 母乳の出が悪くなる

などの症状が現れることがあります。貧血を防ぐには、栄養のバランスに注意することが大切です。

鉄の必要量

18~29歳
妊娠期は8.5~21.0mg、授乳期は12.5~13.0mgの鉄が必要となります(非妊娠時は10.5mgです)。
30~49歳
妊娠期は9.0~21.5mg、授乳期は9.0~13.5mgの鉄が必要となります(非妊娠時は11.9mgです)。

貧血予防に効果的な食品例

鉄分、ビタミン、葉酸などが貧血予防に効果的な栄養素です。

鉄分を多く含む食品
レバー、ほうれん草、小松菜、肉類、卵黄、あさり、大豆
ビタミンB2を多く含む食品
牛乳、チーズ、卵白、納豆、干ししいたけ
葉酸を多く含む食品
レバー、ほうれん草、豆類
ビタミンB6を多く含む食品
とうもろこし、レバー、魚、豆類、米ぬか
ビタミンCを多く含む食品
柑橘類、野菜類
ビタミンB12を多く含む食品
魚介類、牛乳、レバー、海藻類