Obstetrics

元気な赤ちゃんを産むために

妊娠中に気をつけたいこと

お母さんと産まれてくる赤ちゃんの健康を守るため、妊娠中は気をつけて過ごしましょう。

物理的障害
・放射線、熱 ・長い旅  ・転倒 ・冷え 
化学的障害
・薬、ホルモン ・アルコール  ・タバコ ・ガス 
・母子感染 ・精神的ストレス
栄養障害 
・偏食 ・塩分のとりすぎ  ・栄養不足 

こんな時、どうしたらいい?

まず、専門医に相談しましょう。警戒しなければならないのは、

  • 流産・早産
  • 妊娠高血圧症候群
  • 合併症の悪化

の3つです。以下のような変化に気づいたら、すぐ専門医に相談しましょう。 

  • 出血や破水、陣痛のような痛みがあるとき(流産や早産の兆候の可能性があります)
  • むくみ、頭痛、視界がチラチラする、手足がしびれる(妊娠高血圧症候群の症状かもしれません)
  • 心臓病、糖尿病、腎臓病など合併症の症状が悪くなってきたとき

などは、手遅れにならないよう特に注意しなければいけません。 
胎動消失・強い下腹部痛・腰痛 すぐ病院へ連絡を! 

妊娠高血圧症候群を防ごう

妊娠高血圧症候群は妊娠後半期からあらわれます。主な症状は高血圧とたんぱく尿で、重くなると肺浮腫、子癇(しかん)、脳卒中などの病状を伴い、生命にかかわることも。また、早産の可能性や、低体重児の出生率・胎児死亡率・仮死率が高くなります。 

主な症状と始まりの目安
  • 高血圧 最高血圧(140mm/Hg以上)最低血圧(90mm/Hg以上) 頭痛・目がくらむ 肩こり・息切れ・動悸など
  • たんぱく尿 尿検査で(+)、腎臓に病変がおこると尿にたんぱく質が出てくる
妊娠高血圧症候群になりやすい人

若年または高年初産婦 子宮が大きくなる異常妊娠、多胎、羊水過多、胞状奇胎 循環系異常、心臓病、腎臓病 以前に妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)になった 糖尿病、肝臓病 高血圧またはその家系 アレルギー体質 肥満 偏食・塩辛いもの好き 不摂生、感情不安 

妊娠高血圧症候群の予防 

睡眠・休養を十分にとる 過労は避ける 肥満を防ぐ塩分を控える 

ノー! タバコ・アルコール

喫煙は、母体と胎児の血液循環に悪影響を及ぼします。切迫流産、前期破水、常位胎盤早期剥離を起こりやすくし、赤ちゃんのからだや中枢神経に異常を起こす可能性を高めます。乳幼児突然死症候群に関係するともいわれています。妊婦自身はもちろん、お父さんなど周囲の人も、妊婦や赤ちゃんのそばで喫煙してはいけません。授乳中も母乳の分泌に影響を与えます。妊娠・授乳期には赤ちゃんのために禁煙と禁酒をしましょう。

母子感染とは

お母さんの体に入って増殖した病原体が、妊娠中や分娩時に赤ちゃんに感染するのが「母子感染」。梅毒や風疹、B(HB)型肝炎などのウイルスや、クラミジアなど、母子感染の原因はさまざまです。